金重陶陽 没後50年展

金重陶陽 没後50年展 図録

 

滑り込みで行ってきました。

 

金重陶陽 没後50年展

 

岡山の林原美術館で開催されている特別展。

 

会期終了が押し迫ってきた中、

ようやく観に行くことができました。

 

展示品は初期の細工物から

晩年のロクロものまで。

 

しかも出展作品は個人蔵が多く

普段はお目にかかる事の無い作品ばかり。

 

陶陽さんの作品で個人蔵に良作が多いのは、

 

売らないと食べられない時代

当時の備前焼業界の厳しさを物語っていますね。

 

観に行ってよかった・・。

 

非常に見ごたえのある展示会でございました。

 

 

・・・

 

 

陶陽さんは若き20代で

すでにでこ師(細工物師)の名工と呼ばれていました。

 

今回の展示作品でもわかるように

細工物の仕上がりでは群を抜いています。

 

鶏の羽根の仕上げや

口の中まで精巧に作り込まれており

 

備前の粘土でここまで作れるものなのかと

展示してある精密な細工物に心が惹きつけられます。

 

でこ師として有名になったあと、

今度は桃山の古備前を目指すように

ロクロをはじめます。

 

あれだけの細工物が作れる中で

突然ロクロものに作風が変わります。

 

備前土の細工物に適した性質を感じながらも、

 

やはり備前土の最大の魅力は

素朴な土味を活かすところにあると思ったのでしょうかね。

 

図録にある寄稿文や対談など

陶陽さんの人柄や裏話的なものもあり

とてもよかったです。

 

金重家が共催で尽力された

この様な特別展は

次はなかなか無いでしょうね。

 

備前焼ファンなら

見逃すと絶対に後悔しますよ。

 

会期は2017年11月12日(日)まで

岡山城近くの林原美術館にて。

 

お時間のある方、ご興味のある方はぜひ。

 

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