雨模様の岡山です。
備前焼まつり2日目は残念なお天気になりましたね。
さて、
お客さまより素敵な画像を送っていただきました。
ありがとうございます。
備前焼の擂鉢へ肉じゃがを。
多久守作、擂鉢
地肌が漆黒の発色で
胡麻は灰色がかった黄緑の山鳩色。
海上がりの古備前の雰囲気をプンプン漂わせている擂鉢です。
元々、花器としてご購入され愉しまれていた擂鉢で
今回思い立って、料理を盛り付けてみたら
素材の彩りを引き立ててくれ
うつわとしてのあらたな可能性を見せてくれたとの事でした。
・・・
備前焼の擂鉢はとても丈夫で、
【備前の擂鉢投げても割れぬ】
という言葉が昔から伝わっています。
全国的にも備前の擂鉢は人気があったようです。
擂鉢は味噌や胡麻を擂るための調理器具ですが、
一方で万能なうつわとしても幅広く使われています。
有名な僧侶の良寛さんは一衣一鉢で過ごされていたそうです。
この一鉢こそ擂鉢のことで、
良寛さんは擂鉢ひとつで生活していたそうです。
・味噌や胡麻を擂ったり、米を研いだりする調理器具として
・水やご飯を食べる食器として
・顔や手足をあらう洗面器として
・托鉢を行う入れ物として
良寛さんの清貧な生活を言い伝えたものだと思いますが、
同時に擂鉢の万能さも伝わってきます。
ひとつしか擂鉢を持っていないのですから
丈夫でなければなりません。
良寛さんが使っていたのが丈夫な備前焼の擂鉢かどうかは分かりませんが、
良寛さんが修行したのは岡山県の玉島にある円通寺。
良寛さんが備前焼の擂鉢を持っていた可能性はゼロではないはずです。
最近は花器としての人気が高い擂鉢、
現代でも丈夫で万能なうつわとして使われています。