日差しがまぶしい日曜日。
今日はおでかけの方も多いんでしょうね。
さて、昨日より始まりました細川敬弘ネット個展【陶片に倣う】、
たくさんの方にご覧いただきましてありがとうございます。
今回は見せ方をちょっと工夫して、商品一覧をモノクロ画像にしています。
これは、まず土の表情から見ていただきたいと考えたからです。
今回出品作品の中で、私が特に見ていただきたいのが、#24。
柔らかい質感でパッと見、焼けてないんじゃないかと思う仕上がり。
焼成時につく景色をできるだけ排除して、土味だけで表現している擂鉢です。
備前焼は土味、
と言いながらも、現状は濃厚な景色を付けることでアピールしているものが多いんですよね。
誤解を恐れずに言えば、景色を付けないと勝負できないものが多い、
素材を活かさずに濃い味付けだけで誤魔化している料理みたいなものでしょうか・・。
先日、岡山県立美術館で開催された島村光・金重有邦・隠崎隆一展。
この3人に共通していたのは、土味を生かしたうえに個性が光っていること。
3人の作品を見ていると、まずはじめに土の表情に目がいきますからね。
そのあとでガツンと形になった個性が飛び込んでくる。
備前焼の魅力とはなに?
をあらためて感じさせてくれた展覧会でした。
細川さんの魅力は、まず土を表現しようとしていること。
普段からあらゆる手を使って土を生かそうと考えて作っているから、
#24のような景色を付けない作品を堂々と出せる。
このこだわりは、細川さんの作陶活動に必ず良い結果が生まれると信じています。
細川敬弘ネット個展【陶片に倣う】は、5月7日(日)23時まで。
ぜひ、この機会にご高覧くださいませ。
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