
備前焼の磨きってどんな技法?
今日は備前焼の技法について少し。
今週末にサイトへ掲載予定の作品に「磨き」という技法で作られたものがあります。
その「磨き」について簡単にご説明できればと思っています。
備前焼に使われる土には粗いものからきめ細やかなものまで様々ですが、
磨きにはとてもきめ細やかな土が使われます。
細かな土を成形し、適度に乾いた状態で表面をヘラなどを使って何度も磨くことによって
艶のあるスベスベの表情が生まれます。
現代では扱いやすいステンレス製のヘラを使うそうですが、
昔は椿の葉っぱを使っていたと聞いたこともあります。
表面がつるつるしたもので細かな土の表面を丁寧に磨き込むと
焼成後は金属質の光沢を帯びた表情に仕上がります。
土肌の美しさを愛でる技法ですので、
胡麻などの自然釉が乗らないように焼成はサヤに入れて行います。
サヤに入れるということは緋襷か青備前のどちらかになるわけですが、
磨きのメタリックな表情は特に青備前との相性が良いです。
磨きは青備前との組み合わせが一般的で、その美しさからお客様にもとても人気があります。
青備前は焼成時の環境によって
青灰色から金色までとても個体差が出やすい焼成方法です。
青灰色の磨きも美しいのですが、金色に発色した磨きの青備前は特に美しく
見ていて惚れ惚れします。
今週末の新着商品として作品を2点アップいたします。
手間のかかる数が作れない技法ですので、
気になる方はぜひこの機会をお見逃しなく。
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